2nd DAY 「放射線と、放射線に対する県内の取り組みについて学ぶ」

三春町の県環境創造センター見学
南相馬市小高区の除染廃棄物の仮置き場見学
浪江町の視察

放射線の特性や正しい知識に理解

 二日目は、三春町の県環境創造センターへ。福島市にある環境省環境再生プラザアドバイザーの青木仁さんが「福島第一原発事故と放射線」をテーマに、放射線が人体に与える影響や除染の方法・効果、除染で発生する除去土壌・廃棄物の保管方法などを解説した。センターの中を見学し、実験用の霧箱を使って放射線が飛んだ跡を観察して、特性や正しい知識に理解を深めていた。
 その後、バスで大熊町に移動。大熊食堂では、県内産の食材を用いた特製ランチを味わった。南相馬市小高区の除染作業で発生した除去土壌などの仮置き場では、高く積まれた除去土壌の入ったフレキシブルコンテナバッグを前に測定器で放射線量を測定。〇・〇五μSv/hという低い値に、徹底した保管と安全性を確認していた。浪江町では、町役場まちづくり整備課計画係の菅野孝明さんがバスに同乗。震災で津波に襲われた請戸地区を視察。請戸橋ではバスを降り、菅野さんから当時の様子を聞いた。

 福島高二年の荒帆乃夏さんは、二歳まで大熊町に住んでいたことから「古里という思いが強い場所。多くの人が安心して住めるよう私も力になりたい」と語った。戸山高二年の髙橋哲平さんは「震災から六年が経った今でも解決しなければならない問題があることが分かった。福島のこの現状をどう伝えていかなければならないのか考えるようになった」、フランスのノートルダム・ブローニュ高のニコラ・トゥロンさんは「浪江町で実際に押し寄せてきた津波の高さが分かったこと、霧箱の中で放射線を見られたことなど非常に記憶に残る日だった」と語った。

 

2日目1
請戸橋で震災当時の様子を語る菅野さん(右)
2日目2
霧箱を使い、放射線が飛んだ跡を観察
霧箱の中の様子(下)
2日目3
測定器で小高区の放射線量を調べる生徒ら
 

2nd DAY 福島で